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受験勉強は役立たずか-受験悪玉説に対するアンチテーゼ-その1

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詰め込み教育だとか、クリエイティビティをはぐくまない、とか批判されがちな大学受験教育ですが、本当にそんな悪玉なのでしょうか。
まず、ぼく個人の経験を書きたいと思います。

僕が受験勉強を通して身に着けることができた能力は大きく分けて以下の二つがあります。

  1. スキル
  2. マインド

まず、スキルについて。

  • 実際のタスクをこなす実行力

受験勉強はもちろん、勉強をしなければなりません。いわゆる有名大学・難関大学の入学試験を通過するには生半可な勉強量では足りません。
その膨大なタスクを実行するのに必要な能力を身に着けることができました。

・集中力:人間は常に高い集中力を連続的に維持できるわけではありません。だらだらと勉強を続けていても、必ず「思考していない」時間はありますし、その時間は勉強していないに等価なのです。それに、たとえば一日の疲労がたまってきた夜など、疲れを伴う状態では、机に向かおうにもなかなか内容が頭に入ってい来ない、ということがあります。そこを精神論や根性論で乗り越えようとする人は多いですが、それは僕に言わせればナンセンスです。心構えの問題でなんとかできれば苦労しないのです。それが難しいから勉強できないのです。体調や勉強している環境など、「心」はその外部に大きく影響を受けます。ですからその「外部」を整えることが必要なのです。しんどかったら10分だけ仮眠をとる、パソコンを勉強部屋におかない、などさまざまあると思いますが、ここで大事なのは、精神論に傾倒せず、人間は本質的に環境に影響を受けると割り切ることです。
そして、訓練をしていなければ、集中力を長時間継続させるのは非常に難しいです。ぼくは、自分の経験から、集中力は鍛えることができると思います。たとえば、受験勉強を始めたばかりのころは、30分やって気が散ってしまうかもしれません。体や脳が、勉強することに慣れていないのです。それを毎日一定量の勉強量をこなしていくことで、だんだんと集中できる時間が伸びていくのです。僕も最終的には一日10時間くらいは集中できるようになりました。
そして余談ですが、集中力を鍛えられるものなら、鍛え続けなければ衰えます。受験を終えてからそのことを非常に痛感しました。大学の期末期間にまったく集中できない。大学に入ってからも受験勉強並みに勉強し続けることはまれでしょうから、僕の集中力は極大値から下がってしまたのです。

・PDCAサイクル:受験勉強はPDCAサイクルそのものである。これは受験終了後に読んだ本を通じて感じたことです。

それは、僕がほとんど予備校に頼らず独学していたことも大きいと思います。学校の授業以外にも自分で参考書や問題集を吟味して買い(その時に、今時分にはどんな点が足りなくてこの問題集はそれを補強してくれるかどうか、を考慮する)、解いてみる。それでできなかった部分はなぜできなかったのか、その原因は何なのかを考察し、そこをつぶすために新たな手を繰り返す。受験勉強のプロセスは基本的にはこれです。あとはどれだけ暗記できるか。一定の目標や超えるべき水準を提示されたときにとる行動というのは、基本的にこれです。ほかにもいろいろとこの本には。整理術とか、効率的な仕事の方法などを書いていましたが、どれも当たり前のことに思え、まったく読んでで面白くなかったのを覚えています。
効率的にやるにはどうしたらいいか、記憶の定着には何がいいか、などなど。

・タイムマネジメント:一日やるべきことを決めたとき、それをその日にこなすためにはタイムマネジメント能力が必要です。「これはまとまった時間が必要だから、放課後にやって、単語暗記はスキマ時間でできるから朝のバスの中でやって..」など。長期的に見てこなすべきタスク量が膨大な時、一日一日のタスクをきちんとこなしていかないと、後々の計画に無理が生じてきます。大学受験生は、基本的には勉強ぐらいしかやることがないと思うので、そんなにタイムマネジメントは難しくないと思いますが、その基礎は身につきました(タイムマネジメントに関しては大学入ってからのほうが鍛えられました。マルチタスクが半端ない)。


次回に続きます。