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[自己分析のヒント]優秀な人間が必ず通る成長経路を見つけた

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タイトルは釣りっぽくしましたが。

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前の記事で書いたように、就職活動の支援をしている中でいろんな人の「人となり」やそれを根拠づける過去というものがわかってきました。そしてまた、そういう活動をしてくる中で、「人間はおそらく精神的にこういう成長経路を辿るんだろうなあ」という一つの仮説みたいなもの自分の中で浮かび上がってきたのです、ライフサイクル仮説みたいなものでしょうか。大げさですね、はい。
これが正しいかどうかはわからないですけれど、一つの人間のありようとしてはあるんじゃないかなーという感じです。以下に、こういう段階を経て成長するんだろう、という僕が思いついた仮説のステージを列挙してみます。

  1. 自分中心ステージ
  2. 他人志向ステージ
  3. 成功体験ステージ
  4. 高自己評価ステージ
  5. 感謝ステージ

自己中心ステージ

まず、人間は皆自己中心ステージから始まります。小学生くらいのときのことを考えてみるとわかりやすいかもしれません。世界は自分を中心に回っているんだ、とまだ考えていられる幸せな時期です。ウルトラマンになりたいとか、サッカー選手になりたいとか、夢を見ていられるころ。このステージでは自分の価値観が世界を形成していると思えている、いわばまだまだ井の中の蛙の状態といえます。世界で一番強いのは自分で、自分にできないことは何もないと思えてしまいます。

他人志向ステージ

しかし、人間、どこかで自分を超える存在というものに出会います。そう、自分は世界の中心ではなかったと気づくのです。人生最初の挫折ともいえるかもしれません。
だいたい、才能だけで何とかなるのって中学までだと思うんですよね。高校になるとどう頑張っても才能だけじゃだめ、努力も伴わないと説明できないようなパフォーマンスをあげるやつらでてきます。
それはちょっと違う話かもしれませんが、いずれにせよ自分がかなわない相手と対峙することで、急速に自分の自信を失います。そうすると、突然、今まで気にもしていなかった他人の目と言うのが顕在化してくるのです。他の人が自分のことをどう思っているのか気になりだす。それは自分に自信がないから。
ある部分では他人から外れたくなくて同調しようとする部分にそれが表れてくるでしょう。中学生とか高校生とか、そういう傾向って顕著ですよね。

成功体験ステージ

そして次、成功体験ステージ。「成功体験ステージ」という名付け方をしましたが、要は自分に自信がない状態から、自分に自信を持てるような成功体験を打ち立てられるような段階までのステージを指します。自分に自信がないという状態はアイデンティティがないも同然の状態。そんな状態で生きていても楽しくないですしね。人間はどこかで自信を獲得しようとすると思うのです。それまでの段階の話がこのステージ。
そして多くの場合、これは負のモチベーションによって突き動かされるようです(正のモチベーションによる場合の人がいないとはいいませんが)。例えば、恋人にフられたとか、いじめとか、家庭環境、大きな挫折、受験の失敗などなど。
人間というのはこういう悲観的な、ネガティブな現実を叩き付けられたときにとてつもないエネルギーが発生するものです。なぜならそれは、今までフラスの状態に会ったのにそれがマイナスになったということ。今まで心地の良かった状態から急に不快な状態に叩き付けられるわけですから、そこには大きな矛盾が生じます。
その矛盾は自分の理想と現実の乖離という矛盾。ギャップ。その自分に取っては不可解な、非合理的な状態はとてつもないエネルギーになるのです。
なのでこのエネルギーをもとにして成功体験が打ち立てられるのです。

高自己評価ステージ

成功体験が打ち立てられると、人間は次のステージに向かいます。それが高自己評価ステージ。マイナスの状態から成功体験を打ち立てて、自分では有頂天状態になっています。失っていた自分に対する自信も取り戻しています。ここでは、それが過剰に作用していわゆる「プライドが高い人間」になってしまっているのです。これがいきすぎて悪く作用すると、他人を見下したり、傲慢な嫌なやつになります。自分に自信があふれ、自分の力で何でもできそうな気になります。
自分の能力に自信を持っていますから、(独力で)努力することもいといませんし、それが自分を強くして成功に導いてくれるということも知っています。
しかしこのステージでは自分の世界観における「他者」の割合が低く、だんだん、自分が周りをないがしろにしていたり、空回りしていることに気づきだします。

感謝ステージ

そして最後の、感謝ステージに向かうのです。この感謝ステージは、一つ前の高自己評価ステージの特徴である、自分に自信があって自己評価が高いと言う特徴を残しながら、他者を尊重し感謝するという価値観が芽生えている状態です。これは、今まで負のモチベーションで動いていたものが、だんだん正のモチベーションへと変化してきた結果であると思われます。それはおそらく、自分に自信がついて、周りのことを考えるだけの精神的な余裕が生まれてきたおかげでしょう。これを大人になったと呼ぶのですかね。
自分自身が充足したことで関心がその周りの他者にも移っていく。考えてみれば自然なことかもしれませんね。

人間的成熟度が高い成長経路

これはあくまで自分が感じた成長経路の一つですが、こういう経路を辿って「感謝ステージ」にいると思われる人は、非常に人間的な魅力に溢れているし、就活もうまくいくんだろうなあという印象をうけます。人間的な魅力と言うとすごく曖昧な言葉になってしまいますが、精神的に大人で、成熟していて、余裕や自信を感じさせながらも謙虚で人が良い。
モチベーションも高く、頑張るということも知っている。

就活生においても、すごいヒトというのは学部生より院生の方が多いと感じています。それはある意味当然なのかもしれませんけれど、やはり年の分だけ人に会うと言う経験値で勝っているからなんでしょう。これだけのことを経験するにはそれなりの年月を要するでしょうし。

今のところ、僕が知っている優秀な人間というのはたいていこの経路を辿っているのですが、他にもありそうですよね、多様な経路が。
こういう何か法則みたいなものを発見するところに面白みを感じる性分なので、また違う成長経路を見つけることができたら、ここに記したいと思います。


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