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ケース面接には二種類ある。その概要と対策。

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私は外資系のコンサルを中心に受けていた時期があったのですが、その中で「ケース面接」と呼ばれるものを課されます。コンサル以外でもビッグベンチャー(DeNA)や外資系の投資銀行、日系のコンサルでも選考として出題されました。その対策として、私自身もどのように対策したらいいのかだとかをネットで調べたりしていましたが、選考過程であるときふと、ケース面接には二種類のものがあることに気づきました。そしてそのことに関して、少なくとも私が見た範囲では、ネット上の情報でそのことについて触れている記事はありませんでした。この記事では、ケース面接とは何かわかっている人向けに、ケース面接の概略を軽く説明した後で、私が気付いた二つの分類について解説したいと思います。

 

 

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1.ケース面接とはなんなのか。

ケース面接とは、世間一般にはグーグルの入社試験として話題になったような、一見すぐには答えを出せないような問題を、面接官と一緒にディスカッションしていく面接方法のことです。有名なものでは「シカゴにピアノの調律師は何人いるか」があります。あとは「日本に電柱は何本あるか」「マンホールはなぜ丸いか」などもあります。 

ケース面接では、普通の面接で見られる要素と加えて、論理的に物事を組み立てて考えることができるか、または本質を追って議論できるかということが見られます。ケース面接では、上記のような突飛な問題に対して、妥当と思われる仮定を置きながら、それを元にロジックを組み立てていくことで解を出そうとします。ですから、そのロジックの整合性が取れていて論理的な飛躍がないか、そもそもその過程が本質的なものか、ということが重要なのです。

 

ケース面接は普通は個別面接で行われ、紙とペン、もしくはホワイトボードなど何らかの書くものが与えられます。少し時間を与えられてそこで自分の解答をまとめ。それを元にディスカッションしていったり、一から面接官と議論したります。

 

2.ケース面接の二つの分類とは何か。

それは大きく分けて、「思考実験型」と「ビジネスケース型」に分けられます。前者は面接官自身も答えを知らず、ある種の一般的な解も存在せず(少なくともそれを導出することは求められていない)、論理と課程のみで解を割り出していくものであり、後者は一つの設定されたストーリーを面接官が有していて、それを受験者が探り当てなければならないパターンです。以下、それぞれについて解説していきます。

 

3.思考実験型について。

いわゆるフェルミ推定やケース問題と呼ばれるのはこの部類です。私の経験ではケース問題はほとんどこの部類のものでした。なので、ケース問題の対策と言ったら、まずこちらの対策をするといいでしょう。対策には、本ブログでも何回か紹介していますが、以下の書籍が有効です。

 

 

このタイプの特徴は、何もないところから、いかに妥当な仮定を置いてそこから解答までのロジックを組み立てるかにあります。そのロジックは完全にこちら側の土俵で立てることができるので、あらかじめ代表的なロジックの組み立て方を準備しておけばかなり有利に進めることができます。

紹介した書籍では、その代表的なロジックの組み立て方や妥当な仮定の置き方=フレームワークの習得を趣旨として紹介されています。ここで紹介しているフレームワークをすらすら使いこなせるようになればケース面接で困ることはあまりなくなるでしょう。

 

しかし、一つ注意しておきたいのが、面接官の側も就活生がこういう対策をしてきているということを承知しているということです。このロジックを組み立てた上で、そこからロジカルな議論ができるか、本質的な議論ができるか、ということを突っ込んできます。なので、ケース問題を解くときも、常に本質は何なのかと探求し、フレームワークの暗記に終始するのではなく、頭を使う、ということを意識して欲しいと思います。

こんなケース面接のフレームワークの習得なんて、受験勉強の数学みたいに解法を暗記すればいいだけであって、しかも受験の数十倍はやさしいですから。

 

4.ビジネスケース型について。

次に、ビジネスケース型について。これは実際のビジネスケースなどを用いて議論するタイプです。私が経験した中ではマッキンゼーの面接がこれでした。対策には以下の書籍を。

 

 

面接官が答えを持っている(知っている)わけですから、いかにしてそれを引き出すしたいわけです。したがって対策としては、面接官からポイントとなる情報を引き出すための体系的な質問ができるようになることが重要です。この本では、実際のケース問答が大量に載っているので、ただケースを暗記するのではなく、どういうふうに頭を使えばいいか、というのを読み取るように練習するのがいいかと思います。

 

 

最後に

ケース面接全体のアドバイスを。それは、否定されてもひるまないこと。自分が組み立てたロジックを否定されると、何とかして自分の正当性を主張しようとして、必死に反論してしまいがちです。しかし、面接官の批判は、ある意味ではヒントなわけですから、その批判を真摯に受け止め、その批判の妥当性を検討して、いかに面接官と自分で、建設的で本質的な議論ができるか、双方の力を合わせることによって、いかに望ましい解にたどり着くかということを、考えるべきです。