論理と情緒と情熱と。

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JICA(国際協力機構)のESを解説してみる

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民間企業では自社の利益最大化を目標にしてしまうので、そういう組織では実行できないけれど、公共性が高く必要とされている仕事もあります。それを担う組織の一つにJICAがあります。

Wikipediaによると、

事業内容は多岐にわたっており、その基本は「人を通じた国際協力」である。JICAは政府開発援助の実施機関として、対象地域や対象国、開発援助の課題などについての調査や研究、JICAが行うODA事業の計画策定、国際協力の現場での活動を行う人材の確保や派遣、事業管理、事業評価などの役割を担っている。
JICAは、開発途上国の現場において、相手国の人々と共に働き汗を流しながら開発援助活動を直接担当する国際協力の専門家や開発援助コンサルタント、ボランティアなどの人選や派遣を行うため、JICAが日本と途上国の人々との架け橋となっていると評価されている。
国際協力機構 - Wikipedia

非常に意義のある活動だとは思うのですが、結局どんな活動をするにもそれを可能にする資金が必要なわけで、相手方の発展途上国からその対価をもらわないのだったら、日本政府からその資金を供給されているんでしょうね。なので、そういう政府の意向というものは絶対的になるのだろう、と。

短期的にみたらボランティアに見えても、日本政府が闇雲に困っている地域を助けるとは思えなくて、長期的に見て何らかの見返りがあるところを援助するのでしょう。そこには日本経済や政治の発展というある種の「下心」があるわけですし。

まあ、日本のODCAは無償援助より、有償援助で実質的に相手国に金を貸与する援助が多いわけですが(そうはいっても、銀行の融資を見れば明らかなように、カネを貸すというのはそれが返済されないリスクがあるわけで、ODCAで行っているような資金援助は民間に任せたらリスクが大きすぎておそらく実行されれません。なので有償支援でも十分意義のあることだとは思います)。

ただ「発展途上国支援がしたい!」という思いだけで選考を受けてしまうと、自分の思いだけではなんともならない部分をわかってないんだなーと見透かされてしまうので、憧れだけで突っ走るのではなく、選考を受けるにあたってその仕事を実態をよく把握しておくことが大事ですよ。

JICA、ミャワディ~スリーパゴダパス間の道路整備に融資 – MYANMAR JAPON(ミャンマージャポン)
政情不安定なミャンマーでこういう融資を行うのはなかなか民間企業では難しいですもんね。総合商社とかはやっているみたいですが。


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さて、こういうエントリーシートでは設問の意図を把握して、いかにそれに沿った答えを書けるか、ということが大事。でも就活生の立場だとそういう意図ってあんまりわからなかったりするので、その辺を解説しますよ。

一般的なESの書き方はこちら
【学歴別】ES(エントリーシート)の考え方 - 論理と情緒と情熱と。
ESをわかりやすい構成で書くコツ「状況・複雑化・疑問・答え」(考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則) - 論理と情緒と情熱と。

JICA(国際協力機構)15卒ES

  • ①ゼミ・卒論・修論テーマ、学校で勉強した内容を記述してください。(250字以内)

組織の性格上、国際とか経済とかそういうところに関わっていたり勉強しているとやはりウケはいいでしょうね。

こういう、勉強に対する姿勢をキチンと評価する姿勢は個人的に好きですね。自分の周囲をみても、単に人当たりが良かったりいわゆるコミュニケーション能力が高い人は(一般的に)内定とりやすいイメージがありますが、ゼミ活動など勉強をきちんとやっていたような人っていうのは「仕事をする」という意味において能力値が高い人が多い印象です。
専門となると、難しくなってしまいがちなので、なるべくわかりやすく書くことを心がけてください。意識としては小学生にも理解できるくらいのレベルで。
内容についてはご自身がよくわかっていると思うので、なぜその研究をしようと思ったかという動機の部分を丁寧に書くことをお勧めします。その動機にはその人の価値観や人間性と言うものが反映されるものなので。
キヤノンのESを解説してみる - 論理と情緒と情熱と。

  • ②JICA以外の就職希望先がある場合は記述してください。(100字以内)

まあこれは書かない訳にはいかないと思うので、自分の就活の軸にそって関連企業を書くべきですね。国際協力に関連する企業がいいとは思います。

  • ③JICAへの志望動機を記述してください。(400字以内)

この組織は特殊なので比較的書きやすいと思いますが、何より、冒頭でも書いたように、民間企業では実施できないような開発支援のプロジェクトをできることが魅力ですよね。そこが絶対的に他の組織と違うところですから。
それをなぜ魅力に感じるのかを自分の経験から書ければよいでしょう。

面接ES全てにつながる本質的な志望動機の考え方 - 論理と情緒と情熱と。
志望理由で「成長したい」と言う就活生がいたら迷わず落とします - 論理と情緒と情熱と。

  • ④これまであなたが一番力を入れて取り組んだことを記述してください。(400字以内)

いわゆる学生時代にがんばったこと=自己PRですね。こちらを参考にしてください。

面接やES全てにつながる本質的な自己PRの考え方前編:面接官の意図 - 論理と情緒と情熱と。
面接やES全てにつながる本質的な自己PRの考え方後編:ー効果的な自己PRの構造ー - 論理と情緒と情熱と。

  • ⑤自己PRを書いてください。(400字以内)

基本的には前の設問と一緒ですが、どういう部分をアピールすれば、JICAの採用担当にウケるかを考えた上で書いてください。つまり、どういう資質がJICAの仕事で求められているかということです。