論理と情緒と情熱と。

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電通のESを解説してみる

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言わずと知れた広告代理店最大手、電通さん。就活生からの人気もピカイチです。

電通の純利益4%増 13年4~12月、広告出稿が伸びる: 日本経済新聞

そういえばイージス買収してましたね。広告代理店も、国内だけでやっていてはジリ貧ということでしょう。

広告代理店って、わりと「クリエイティブ」なイメージをだして就活生を惹きつけていますけれど、実際の仕事ってめちゃくちゃ地味ですからね。
電博に入った人の大半は営業になるわけで、クライアント広告枠をつなぐ契約をとってきて接待するお仕事なのです。なので、基本的には営業スキルが高そうな人が好まれるわけですね。電通が体育会系と言われるのも、そこが所以で、ごりごりの体育会営業だからなんでしょう。電通の雰囲気は、総合商社のそれと結構近いです。

実際、もともとここで働いていた人と喋ったこともありますが、やっている事自体は非常に単純で、僕でもできると。電通の強さは広告枠を持っている既得権(=コネ)なので、あとはそこをつなぐ営業力さえあればできるし、だからやってることは地味だよと。

東大生もたくさん入る会社ですが、ノイローゼになって辞めていくのはたいてい東大生だそうです。まあ、そういう仕事内容なら、東大生の武器であるまじめさとか知性とはまた別のものが要求されますからね。接待で潰れちゃうんでしょうか。

さて、こういうエントリーシートでは設問の意図を把握して、いかにそれに沿った答えを書けるか、ということが大事。でも就活生の立場だとそういう意図ってあんまりわからなかったりするので、その辺を解説しますよ。

一般的なESの書き方はこちら
【学歴別】ES(エントリーシート)の考え方 - 論理と情緒と情熱と。
ESをわかりやすい構成で書くコツ「状況・複雑化・疑問・答え」(考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則) - 論理と情緒と情熱と。

電通本選考14卒ES

ぶっちゃけこのES通った後に紙のESをまた書かされてそれを面接に持参させられるので、これはあんま意味ないと思われます。学歴ある人はさくっと書いちゃえばいいと思います

  • あなたを表す色を選んでください。

色が沢山あるので一つ選びます。ここで選ぶ色は面接の時に使われるので、なんでその色を選んだかは言えるようにしておいてください。「あなたを表す色をその理由を添えて教えて下さい」というのとおなじ質問。

  • あなた自身にキャッチフレーズを付けてください。★ 20 文字以内

キャッチーさ。いかにつかめるかですか。営業で必要な能力ですよね。

  • あなたの趣味を教えてください。★ 20 文字以内

これも一つ前の設問と一緒。

  • あなたを一文字で表してください。また、その理由も教えてください。★ 1 文字以内 理由200字

これも基本的には「つかみ」をうまくできるか、ということでしょう。どういう意味では独創的なものがいいですね、確かに。

  • 現在のあなたを形成している、人生の3大エピソード(体験)を挙げてください。★ 400 文字以内

ここは自己分析が生きてくるところです。あなたの人間性やコア、価値観を知りたいのです。その列挙した経験からどのようなあなたの資質が形成されたかも念頭に置いて書いてください。
こちらも参考に。

自己分析のやり方がわからない人へ。最小限の努力で最大限の自己分析の方法その1:自己分析が必要な理由とそのゴール - 論理と情緒と情熱と。
自己分析のやり方がわからない人へ。最小限の努力で最大限の自己分析の方法その2:自己分析のハウツー - 論理と情緒と情熱と。

  • 世の中で使われなくなったものを一つ挙げ、またみんなに使ってもらえるようにするにはどうしたらよいかを具体的に考えてください。★ 400 文字以内

これまたコンサルみたいな設問ですが、論理性よりはアイディアをそのものを重視しているように思えます。

  • 「地図」をテーマに、ちょっといい話を考えてください。★ 800 文字以内

ストーリーを書かせるというのはなかなか難しいと思いますが。「いい話」を「ちょっと感動する話」と捉えると、感動はギャップによって生じるので、どういうギャップ=意外性を描くが重要になります。この設問についてはサンプルを。

ここに引っ越してきた頃、フェイスブックで初めてチェックインしたのが近場のスタバでした。ふと履歴を見たら数分前の女の人の履歴があって。店内を見回したら女性が一人だけ。あ、あの人だ、って思わず嬉しくなっちゃって、その頃はフェイスブックやっている人も少なくて、気づいたら彼女に話しかけていました。彼女はゆりさん。実はこの近くに住んでいてよくここに来るそうで、僕らはすぐに意気投合しました。それ以来このスタバに来るとお互いを見つけて話し込むようになり、来た時はいつもチェックインで地図上に履歴を残して、くだらない話で盛り上がっていました。そういった日々が続いて、出会って三ヶ月目くらいの時、いつものように一緒にスタバを出たところで、ちょうどゆりさんが僕のほうに寄りかかってきたのです。え、これは、と心の中で嬉しい悲鳴をあげながら、あまりにゆりさんが体重をかけてくるので僕もそのままよろけてしまい、彼女はそのまま地面に倒れ込んでしまいました。最初は、ちょっとやりすぎだよと思いましたが、彼女の反応のなさを見て、一瞬だけ最悪のシナリオを予感しました。で、そこから、時の流れは恐ろしいくらい速く過ぎて。実はゆりさんには持病があって、今回の原因は心不全。あまりに突然の出来事で、僕は現実を理解することができず、しばらくスタバからも足が遠のいてしまいました。ここに来て何もわからない時に支えになってくれた人を失った悲しみが僕を支配していました。それから月日が経ち、僕は新しくできた彼女と、偶然あのスタバにやってきました。二人で座った時、ふっと、あの時の風景が重なってそこに一瞬、彼女の存在が見えたのです。僕は、にやりと笑いながら、いつものようにバーチャルな地図に印をつけてチェックインしました。もちろん、公開範囲を二人だけに設定して。「○○さんがスターバックスにチェックインしました-田中ゆりさんと一緒です」


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