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就活生に欠如している視点「働くということは、○○をやることだ」

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この前、Amazon JapanのESの書き方を解説するエントリーを書いたときに、就活生にとてもいいポイントを気づかせてくれる良い設問があった。どういう意味で「良い設問」だったかって言うと、「組織で働く」っていうことを考えたときにめちゃくちゃ大事な観点なのに、それをESで問うてる企業がすごい少ないから、という点で。面接では求められるんだけど、それって顕在化しないしね。


じゃあそれはいったい何かっていうと、「働くということは、しなければならないことをやることだ」ということ。自己分析で「将来やりたいことを考えましょう」とか言われて、「○○がやりたいんです!」という気持ちになるのも良いんだけど、それでも企業は「やりたいことしかやりたくない人間は求めてませんよ」っていうことが真実なんだよね。

なんで企業は人材を採用するかっていったら、現在もしくは将来やらなければならない仕事があって、それをこなす人が絶対必要。だからやってくれる人探さなきゃ、ってそんな感じでしょ?
仕事は既に存在しているわけで、仕事ありきでそれに合った人を採用している。
それに、大企業になればなるほど、人はたくさんいるワケで、業務も細分化されていって各業務の専門性も高まっていく。誰がどの仕事をやるかなんてのは確率の世界になってしまう。そんなときに、「私はこの部門の○○がしたくて入社したんです!」って頑固に聞かない人がいたら、マネジメントが困るし、そういう人に無理に仕事をさせても生産性が下がるのは目に見えている。

なので企業としては「やらなければならない仕事」に対してどう振る舞ってきたかを見ることによって、組織での働き方の適性を見れる。非常に良い設問なんだよね。自分がやりたいことしかやりたくないって人はベンチャーとか起業すれば良いと思う。そういう選択肢はとても良いものだと思うし、単に適性の問題だから、全く否定しないけどね。

これはもちろん、面接でも見られている志向性です。「自分がやりたいと思う仕事と違う仕事に配属されたらどうしますか?」という質問が典型的ですね。

ただ、エンジニアとかデザイナーとかクリエイティビティを求められる職種(かつITという変化の激しい業界)では変化に柔軟に対応していくことも必要で、「遊び」ってのは大事になってくる。Googleのエンジニアも10%だか20%の業務は自分の好きなことやっていいらしいし。

日本の重厚長大な大企業に入りたいんだったら、そういう「ソルジャー」気質は、少なくとも選考では見せていかないと落とされちゃうよね。

※じゃあ自己分析で将来のビジョンを考えるのは無意味かというとそうではなくて、あくまでも将来のビジョンを語るのは、自分が成熟している人間だと示すためなんだよね。