論理と情緒と情熱と。

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マネージャーとしての能力を高めるには承認型の成功体験がきっと必要。

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ゆーすとさん(id:syuraw)の「孤独で独りよがりな成功体験を積んで欲しい。」を読みました。成功体験には「承認型」「自己完結型」があって、後者の経験を多く積むことで、世間的に成功したりある分野で業績を出せるだろう、ということが述べられるています。違う言い方をすると、「承認型」の成功体験ばかり積んでしまうと他人の評価を気にして自己評価が他人依存になってしまい、他人を過剰に気にしすぎる薄っぺらい人間になってしまう、ということ。

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僕も同じことを考えていた

この記事を読んだとき、ふと嬉しい気持ちになりました。それは、このような名付け方ではないにしろ、この「承認型」「自己完結型」という成功体験の類型で自分も区別を行っていたからです。自分と同じことを考えていることがいると知ってうれしくなりました。

スタンスの違いだけでも類型は変わる

この類型自体は同じ現象であってもその本人のスタンスによって変わってくると思います。例えば、多くの高校生が最初に味わうであろう共通の成功体験(または挫折)に大学受験があります。これも、それが成功して第一志望の大学に合格したときに、「その努力を達成したこと(もしくは自分)がうれしいのか」「成し遂げたことによって周りが喜んでくれることがうれしいのか」では成功体験の性質が違います。前者は「自己完結型」になるだろうし後者は「承認型」になるでしょう。これは成し遂げたこと自体は同じでも、そのモチベーションの源泉やどういう思いで頑張ったかによって成功体験が分類される好例です。

「承認型」の成功体験も成果を出すには大事

話が少しそれました。ゆーすとさんは何かを達成するには「自己完結型」の成功体験を積むといい記事で言われていますが、ここでは少しそこに突っ込んでみたいと思います。
結論から言うと、何かを成し遂げるためにどのような成功体験が重要または必要なのか、はそもそも「なにを」達成したいかによって変わってくると思うのです。

プレーヤーに必要な能力

たとえばマラソン選手の場合。これはまさに自分との戦いになるわけです。減量をして身体を絞りその上で適度な筋肉をつける。心肺機能を高め、ペース配分も戦略的に行えるようにする。これはまさに自分の能力やスキルを高めて個人のパフォーマンスを高めようとする営みです。
このようなケースはまさに自己完結型の成功体験、ないし努力というのが大切になってくるのでしょう。簡単に言えば、「努力するということを知っている」ともいえるでしょうか。自分個人のがんばりが大きな成果につながりうるということを知っているのは、パフォーマンスをあげる上でキーになってくるはずです。
これはいわばプレーヤーとして求められている資質や能力というになります。求められていること・しなければならないことに対してきちんと取り組むことができる。指示されたことを確実にこせるのはプレーヤーとしてなくてはなりません。

マネージャーに必要な能力

ですが、プレーヤーを指揮するマネージャーの立場になると話は変わります。マネージャーはプレーヤーを束ねて信頼を得ることによって彼らに指示通りに動いてもらわなければなりません。それは与えられたことをこなせばいいという世界ではありません。いかにして人から信頼され、そのために周りの状況を把握してニーズを察知しそれに応えてチームを作り、それをもとに成果を出していく。きわめて高度な対人能力が求められるのです。
このタイプの分野でパフォーマンスを発揮するためには「自己完結型」の成功体験だけでは難しい側面があります。なぜならこのような対人関係の中で生まれるパフォーマンスは、自己の価値が他者に依存しているという不安定な意味での他者志向でなく、自分に自信を持って自己の価値が自己を起点に始まりつつ、他者を尊敬・感謝するというスタンスを持ってこそ可能になるからです(参照:
[自己分析のヒント]優秀な人間が必ず通る成長経路を見つけた - 論理と情緒と情熱と。
)。
妙に人間味のある人っているじゃないですか。この人ならついていきたいとか思わせてしまうような人。そういう人は多くの場合、質の高い「承認型」の成功体験も積んでいるはずです。
なので、このタイプのパフォーマンスを挙げるには、他者との関係性の中で生まれる成功体験を積んでいくことがキーになってくるのではないでしょうか。

数多の経験はどちらかに厳格に分類されるわけではなく、このグラデーションの中に存在しているとは思うのですが。

結局言いたいこと

最近、初めてまともなリーダー経験を積んでいるので「いかにマネジメントするか」ということを大きな問題意識として持っていたので今回のエントリーを書きました。
僕自身も大学受験で「自己完結型」の成功体験は積んできたつもりですが、まわりをまきこんで何かを成し遂げる経験はまだまだ。「自己化完結型」だけじゃなくて「承認型」も大事だよってことが言いたかったんです、はい。

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