ソーシャルゲームのプラットフォームは持つのか
一週間前のニュースですが、グリーとDeNA決算が発表されました。
なかなかグリーとDeNAとの明暗ががはっきりしてきていますね。
グリーは「スマートフォンのネイティブアプリについては開発タイトルを絞り、ブラウザに注力する」とのことですが、これはなかなか難しい決断ですよねー。
ガラケーからスマートフォンへという流れの中で、パズドラが任天堂の時価総額を上回るなどして、ネイティブアプリの勢いがすごいことになっていますが、ここ数年はこの流れが続くのかなーと思います。
今のスマートフォンの隆盛というのはiphoneを起点として発展していて、起動したホーム画面からどのアプリを使うか、というユーザーの意思決定が基本になっているはずです。その意味でその最初の意思決定段階で選ばれる可能性があるネイティブアプリが今のトレンドとなっているのです。ブラウザゲームにすると、まずブラウザを立ち上げてからゲームにアクセスするという二つのプロセスを踏まなければなりませ。これがUE的にどういう影響を与えるかというのは考えなければならない問題でしょう。今のユーザーにとっての「わずらわしさ」って非常にtrivialですからね。これだけでも面倒くさく感じてしまうよなー。
ただ、数年後にもまだipfoneのインターフェイスが残っているか、もしくはどれだけ大きな影響力を持っているかというのはわからないもので、そのころはどーなっているんかなーという感じです。
とはいえネイティブに徹してしまうとただの1ゲームメーカーということになってしまうので、ビジネス上の立場だったり、収益性の観点から難しくなってしまうので、プラットフォームを守りにいくのはいたしかたないのかなあとも思います。スケールとか規模感が全然違いますからね。generalなアプリのプラットフォームはグーグルやアップルで、ゲームアプリに特化したプラットフォームはグリーやモバゲー、という風にグローバルレベルですみわけができればいいんでしょうけど、はたして。
まあ、グリー的には、短期的にはネイティブに注力して長期的には良質なプラットフォームを形成するっていう戦略をとるべきだと思うんですけどどうなんですかね。
ゲームをとりあえず金のなる木にしちゃって、キャッシュじゃぶじゃぶな今の時期からあと数年で、ゲーム以外のもう一つの柱を立てれるか勝負でしょうけど、果たしてどうなんでしょうねー。
DeNAはもともとECから始まった会社なのでその辺の柔軟性はありそうですけど、グリーはゲームから始まった会社なので、そこで大きなかじ取りをとれるか、レガシーに引きずられることがないかが分岐点になるのでは。